マリア:
他の日と大きく違うところはなかったです。いつものようにぼんやりと一人でいました。何か考え始めるといつもあの日の残酷な事件の事が浮かぶので...。
あ!ところが、久しぶりにルシラが私を訪ねて来ました。幼い頃から親しくしてた友達なのです。ルシラは私を慰めようと外に連れ出してくれました。
そうしているうちにとても遅くなって、グルーディン村でひと晩泊まる事になったのです。翌日ルシラは田舎に戻り、私もやはり家に戻りました。来て見ると家の中はすべて散らかされていて金庫にあったスクロールも既にどこかに消えていました。でも、ルシラが置いて行ったハンドバックを見つけました。
「ハンドバックが糸口になる筈です」