ファイルシステムが生成できたら、パーティションをアクセスできるようにします。 これを行うためにはマウントポイントを定める必要があります。
本書では前に示したように、環境変数 LFS
に指定されたディレクトリに対してファイルシステムがマウントされるものとします。
マウントポイントを生成し、LFS ファイルシステムをマウントします。
mkdir -pv $LFS
mount -v -t ext4 /dev/<xxx>
$LFS
<xxx>
の部分は LFS
パーティション名に合わせて置き換えてください。
LFS に対して複数のパーティションを用いる場合 (例えば /
と
/home
が別パーティションである場合)
は、以下を実行してそれぞれをマウントします。
mkdir -pv $LFS mount -v -t ext4 /dev/<xxx>
$LFS mkdir -v $LFS/home mount -v -t ext4 /dev/<yyy>
$LFS/home
<xxx>
や <yyy>
の部分は、それぞれ適切なパーティション名に置き換えてください。
この新しいパーティションは特別な制限オプション (nosuid
、nodev
など)
は設定せずにマウントします。 mount
コマンドの実行時に引数を与えずに実行すれば、LFS パーティションがどのようなオプション設定によりマウントされているかが分かります。 もし
nosuid
、nodev
オプションが設定されていたら、マウントし直してください。
上で説明した内容は、LFS 構築作業においてコンピューターを再起動しない場合の話です。 コンピューターを一度シャットダウンした場合は、LFS 構築作業の再開のたびに LFS パーティションを再マウントする必要があります。 あるいはブート時に自動マウントをしたいのであれば、ホストシステムの /etc/fstab ファイルを書き換えておく必要があります。 書き換えは例えば以下のようになります。
/dev/<xxx>
/mnt/lfs ext4 defaults 1 1
追加のパーティションを利用している場合は、それらを書き加えることも忘れないでください。
swap
パーティションを用いる場合は、swapon コマンドを使って利用可能にしてください。
/sbin/swapon -v /dev/<zzz>
<zzz>
の部分は
swap
パーティション名に置き換えてください。
こうして動作環境が整いました。次はパッケージのダウンロードです。