GSHHS のデータには全世界の海岸線データが入っているので、非常にサイズが大きく このままでは処理に時間がかかります。そこで、必要なデータだけを抜き出します。
AutoCoast のツールはすべてコマンドプロンプトから起動します。 「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「コマンドプロンプト」を開き、以下のように 入力してフォルダを移動します。
cd AutoCoastをインストールしたフォルダ名
ついで、GshhsExtractor ツールを使ってデータを抜き出します。
GshhsExtractor [オプション] GSHHSデータファイル名 最小経度 最大経度 最小緯度 最大緯度
GSHHS データファイルには何種類かありますが、もっとも精細なデータを使うなら 'gshhs_f.b' ファイルを指定してください。緯度/経度は度単位で入力してください。
例: 日本周辺のデータを取り出すときは、'GshhsExtractor gshhs_f.b 125 150 25 50' と します。
西/南半球を指定する場合は、負の値を使用してください。
![]() |
注意 |
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グリニッジ子午線をまたいでデータを取り出すことはできません。 |
この他、オプションをいくつか指定することができます(通常は指定する必要はありません)。
GSHHS の海岸線データは、かなりがたつきがあるためそのままシーナリにすると あまり見栄えがよくありません。 このため、GsshsExtractor は海岸線データをスムージング(平滑化)するように なっています。
-n オプションをつけると、このスムージング処理を行わないようにすることができます。
シーナリデータファイルを生成します。これには autocoast ツールを使います。 使い方は以下の通り。
autocoast [オプション] min_x min_y max_x max_y
引数を使って、シーナリを生成する「セル」の範囲を決めます。 「セル」は海岸線シーナリで使われるエリアの単位で、全世界の東西方向に 768、 南北方向に 512、計 768 x 512 = 393,216個のセルが地球表面上に存在します。
autocoast では、セルのX座標(東西方向)、Y座標(南北方向)の範囲を指定することで、 生成するシーナリの範囲を決定します。
なお、セルの X / Y 座標は以下の式で求められます。
X = (東経 + 180) / 360 x 768
Y = (90 - 北緯) / 180 x 512
自分で計算するのが面倒な場合は、Coast Line Maker などのツールに計算機がついているので それを使うとよいでしょう。
例を示します。
autocoast 675 156 676 158
オプションには以下のものを使用することができます。
-d オプションを指定すると、セル番号の代わりに緯度/経度をそのまま指定することが できます。この場合、引数には最小経度、最大緯度、最大経度、最小緯度の順に指定します。
海岸線の内側の一定幅のエリアを陸地ポリゴンで埋めます。 このオプションは、海岸線内部に予期しない水面ができてしまったときに使用します。
1つのセルは 32 x 32 個のエリアからなっています。 海岸線の内側に向かって、-l オプションで指定した距離のエリアまでを 陸地ポリゴンで埋めます。デフォルト値は2になっています。
海岸線を描画するときに使用する VTP ポリゴンのテクスチャ名を指定します。
デフォルト値は "1029" です。これは波効果のある砂浜のテクスチャです。