たすけあいシステムは有償ボランティア団体の事務の軽減を目的とするシステムです。 しかし、あらゆる事務作業をコンピュータ化するものではありません。 たすけあいシステムでは、スケジュール表の作成に伴う事務負担の軽減を最重要の課題としています。
有償ボランティア団体において発生する日常の事務は多岐に渡ります。 例えば、チケットの発行、精算、新規登録者の受付などです。 しかし最も重要なのは、利用者からのサービス依頼の受付と、これに合わせた提供者の派遣スケジュールの作成です。 たすけあいシステムの機能は、この言わば受発注管理を重視して構成されています。
たすけあいシステムでは、システムに登録したスケジュールを様々な角度から画面に表示できる他、スケジュール表の印刷や内容の変更に威力を発揮します。 付随機能としてチケット発行や精算、名簿管理機能なども備わっていますが、これらはスケジュール管理の副産物、もしくは基本要素として位置付けられているに過ぎません。
名簿管理機能や精算機能を最小限のものに絞り込んでいるのには理由があります。 第一に、これらの機能は有償ボランティア団体が違えばやり方も違ってくる、ということが挙げられます。 あらゆる団体に対応する単一のシステムにしようとしても、特定の団体でしか利用されない機能が増えるばかりで、使いにくいものとなってしまいます。 第二に、コンピュータで取り扱うことで一番効果が得られるのは、頻繁に行われる日常的な作業である、ということがあります。 月に数度しか行わない作業の時間が半分になるよりも、毎日行う作業の時間が半分になる方が、省力化の効果は大きくなります。
こうしたことから、たすけあいシステムでは、日常的なスケジュール管理の手間を大幅に軽減することで、全体として事務を十分に効率化することを目的としています。
たすけあいシステムに入力されるデータは大まかに分けて四種類あります。 それぞれ次のような役割を果たします。
カタログ | サービスの実施場所の目録や、提供するサービスの名前・謝礼など、スケジュールを組むための要素となるデータです。 |
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名簿 | 利用者と提供者の名簿です。 |
スケジュール | 何時、どこで、誰が、誰に対して、どのようなサービスを提供するのか、を含むデータです。名簿やカタログに登録されたデータを組み合わせることでスケジュールは作成されます。 |
精算明細 | チケットの換金や発行、サービスの謝礼の請求などの明細です。スケジュールの実績を集計し集めることで構成されます。 |
システムを導入するには、まず最初にカタログデータを登録します。 続いて名簿に登録者の情報を入力します。 ここまでの入力が終わった段階で、実際のスケジュールを入力できる状態になります。 その後は、サービス依頼をスケジュールとして随時入力し、派遣する提供者を空欄に入力することの繰り返しです。 スケジュールのデータが蓄積されると、これを集計することで精算明細を記録できるようになります。
たすけあいシステムの運用は次のような流れになります。
初期設定までの作業を終えて以後は、日常運用と運用支援の項にあるような作業を繰り返します。
スケジュール依頼の登録とサービス提供者の指定については「スケジュール管理について」をご参照ください。 各種の精算については「精算について」を、新規登録者の受付については利用者名簿や提供者名簿を、バックアップとデータ切り離しについてはメインウィンドウのファイルメニューの説明をご参照ください。