Nagiosのインストール


重要: Nagiosのインストールと設定はやや複雑です。単純にコンパイルしてプログラムを実行してくつろぐ事は出来ません。実際に監視を開始する前には多くのセットアップが必要です。リラックスしてあなたが必要としている全てのドキュメントに目を通しましょう。では、 始めましょう…。

Rootになる

このドキュメントに記載されている通り、ユーザとグループの作成時、ウェブサーバの設定ファイルを編集する時など、Nagiosのインストールにはルート権限が必要になります。 始める前に、rootとしてログインするか、他のアカウントからsuコマンドを使ってrootになって下さい。

最新バージョンを入手する

Nagiosの最新バージョンはこちらからダウンロードできます http://www.nagios.org/download.

ディストリビューションの解凍

Nagiosディストリビューションを解凍するには、続いて以下のように入力して下さい:

tar xzf nagios-バージョン番号.tar.gz

コマンドを実行し終えた時にはnagios-バージョン番号ディレクトリがカレントディレクトリに作成されています。このディレクトリの中にNagiosディストリビューションを含むコアファイル群全てがあります。

Nagiosユーザ/グループの作成

おそらくNagiosを通常ユーザの下で実行したいでしょうから、新しいユーザ(とグループ)を以下のように追加して下さい(この操作はあなたがどんなOSを稼働させているかによって違ってきます):

adduser nagios

インストールディレクトリの作成

Nagiosのインストール先を次のように作成します:

mkdir /usr/local/nagios

先ほど作成したNagiosユーザ、グループでインストール先のベースディレクトリのオーナー権限を変更して下さい。次のように実行します:

chown nagios.nagios /usr/local/nagios

ウェブサーバのユーザを決めるIdentify Web Server User

ウェブインタフェイスから外部コマンド(障害認知とダウンタイムスケジュールのような)を発行したいでしょう。そうする為には、ウェブサーバ(通常はapacheですが、あなたの環境は違うかもしれません)システムの実行ユーザを決める必要があります。この設定はあなたのウェブサーバの設定ファイル中にあります。Apacheがなんというユーザで稼働しているのかは次のように実行すればわかります(パスはあなたのシステムでは異なるかもしれません):

grep "^User" /etc/httpd/conf/httpd.conf

コマンドファイルグループの追加

次にウェブサーバの実行ユーザとNagiosの実行ユーザをメンバに含む、新しいグループ作成します。この新しいグループを'nagcmd'と呼ぶ事としましょう(お望みであれば、違った名前をつける事も可能です)。Red Hat Linux上では次のコマンドを実行して新しいグループを追加できます(他のシステムでは違うかもしれません):

/usr/sbin/groupadd nagcmd

次に、ウェブサーバとNagiosの実行ユーザを新しく追加したグループに追加してください (apachenagiosがそれぞれのユーザであると仮定します):

/usr/sbin/usermod -G nagcmd apache
/usr/sbin/usermod -G nagcmd nagios

コンフィグスクリプトの実行

変数の初期化とMakefile生成の為にコンフィグスクリプトを実行します(最後のオプション: --with-command-groupは必須ではありませんが、外部コマンドを発行する為には必要になります)

./configure --prefix=prefix --with-cgiurl=cgiurl --with-htmurl=htmurl --with-nagios-user=someuser --with-nagios-group=somegroup --with-command-group=cmdgroup

コンパイル

NagiosとCGIは以下のようにしてコンパイルします:

make all

バイナリとHTMLファイルのインストール

バイナリとHTMLファイル(ドキュメントとメインウェブ画面)をインストールするには以下のようにします:

make install

起動スクリプトのインストール

お望みであれば、サンプルの起動スクリプトを/etc/rc.d/init.d/nagios にインストールします:

make install-init

利用しているOSとNagiosのインストール方法によっては起動スクリプト中のパスなどを編集する必要があるかもしれません。

ディレクトリ構造とファイルの場所

Nagiosのインストール先のディレクトリには以下のコマンドで移動します:

cd /usr/local/nagios

そこには5つ異なるサブディレクトリがあります。各ディレクトリの簡単な説明は以下のテーブルの通りです。

サブディレクトリ コンテンツ
bin/ Nagiosのコアプログラム
etc/ メイン, リソース, オブジェクト, CGI の設定ファイル配置場所
sbin/ CGI
share/ HTML ファイル (ウェブインタフェイスとオンラインドキュメント用)
var/ ログファイル, ステータスファイル, 状態保存ファイル等の為にある、空のディレクトリ
var/archives ログアーカイヴの為にある、空のディレクトリ
var/rw 外部コマンドファイルの為にある、空のディレクトリ。

プラグインのインストール

思い通りにきちんとNagiosを動かす為には、いくつかプラグインをダウンロードし、インストールする必要があります。プラグインは普通、Nagiosをインストールしたディレクトリ内のlibexec/ディレクトリにインストールされます(例 /usr/local/nagios/libexec)。プラグインはホストチェックとサービスチェックにより監視を構成するパーツで、バイナリかスクリプトで実行されます。 プラグインの最新版はNagiosダウンロードページSourceForgeプロジェクトページから直接手に入れる事が可能です。

ウェブインタフェイスの設定

おそらくあなたはウェブインタフェイスを使いたいでしょうから、 ウェブインタフェイスの設定 ページに進んで、認証の設定などを行う必要があります。次へ進みましょう。

Nagiosの設定

さて、これでコンパイルとインストールが終わりましたが、Nagiosの設定と監視対象オブジェクト(ホスト、サービスなど)の定義が終わっていません。Nagiosの設定とオブジェクトの定義に関する情報はここにあります。たくさんの設定がありますが、落胆しないで下さい - やるだけの価値があります。