ソリナ評伝 アデン ロイヤル アーカイブ:
ソリナの名声は大陸のいたるところに響き渡った。皇帝フリンテッサとソリナを比較して王国の無能ぶりを批判する不敬な輩も現れる始末だった。王国はこれを危険で望ましからぬものと捉えた。皇帝フリンテッサと高官たちは、元王女で味方であるはずのソリナがこのように大きな地位を得たことに、ただならぬ脅威を感じるようになった。そして、ルウン城における信徒集会で一部の信徒が帝国の政策と先代皇帝を批判したことが外部に広まったことをきっかけに、ソリナとその勢力に謀反の疑いがかけられたのであった。民衆の嘆願で疑いが追及されることはなかったが、この件をきっかけにソリナは奇跡と苦行の旅を断念し、弟子を連れて修道院に引きこもった。
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